激しい痒みが特徴です。疥癬（かいせん）

今回は、すごく痒い「疥癬」というダニのお話をしたいと思います。

疥癬とは？

犬に寄生するダニのうち、疥癬は皮膚に穴を掘って潜むダニです。大きさ約0.3ミリと小さく、犬からの接触によってダニが移され、感染力はとても強力です。

犬だけではありません！

厄介なのは、犬以外にも人間にも移って痒くなってしまうことです。そのため、家族中が「痒い」「痒い」ということも…。

痒がる部分の特徴は？

胸・お腹・肘・内股・足・耳付近を中心に痒がります。広がると顔など全身に広がり、痒さの影響で精神的なダメージを受ける場合さえあります。
また通常の痒み止めでは効果が薄い、または効果がないという特徴があります。

疥癬を探すにも…

疥癬が潜みそうな皮膚表面を薄く削り取る。または、毛を抜いたものを顕微鏡で拡大して探します。疥癬が見つかれば良いのですが、寄生数が少ないなどの理由で必ず発見できるわけではありません。
症状が出るまで潜伏する期間が数週間と長いという特徴のため、感染源を見つけ出すことは困難です。また、ずっとアレルギー性皮膚炎だと思っていた痒みの原因が、実は疥癬だったという事も多々あります。

強い痒みの正体は！

探せないほど寄生数が少ない割には、強い痒みが特徴です。これには、疥癬が分泌する物質が原因となっており、痒みの程度はこの物質に対する過敏症（一種のアレルギー）の強さに関係しているといわれています。疥癬の対策は、犬に寄生する疥癬の駆除と同時に生活する付近を掃除や乾燥させる必要があります。
過去にワンちゃんとの接触した事があり、急に強い痒みが出た場合には、この疥癬も疑ってみる必要もあるかもしれません。