水をよく飲む?~Part.5 猫の糖尿病2~

2016 / 09

今月も引き続き「猫の糖尿病」による多飲・多尿について触れたいと思います。
先月の「水をよく飲む?~Part.4 猫の糖尿病1~」もあわせてお読みください。

コントロールがうまくいかないと…

  • 「白内障」になります。ただ猫の場合には徐々に進行する傾向にあります。
  • 「神経の異常」も特徴的で後足の踵(かかと)を付けて歩く動作がみられます。
  • 「腎臓病」は高血糖が血管を傷つけて発症します。
  • 「感染症」に罹り易く膀胱炎等になります。
  • 「ケトン体」とよばれる物質が貯まり重篤な状態になります。

猫用インスリンの登場

従来は、人間用のインスリンを猫たちに投与していました。人用のために濃く調整されていたために、小さな猫たちに使用する量は極わずかで、微調整も困難でした。
しかし今回、猫たちの為に濃度を薄くしたインスリンが使用できるようになりました。
これで飼い主さんの負担も多少は(?)減るかもしれません。(犬用ももうすぐ??)

再生可能かも!?

犬の場合は、生涯にわたりインスリンを投与する必要がありますが、猫の場合は、何時か「インスリンを産生」する細胞が再生し始めることがあり、インスリンの量が徐々に減るまたは必要が無くなるケースさえあります。
ただし、糖尿病用の内服薬や食餌療法だけ治療で経過をたどってしまうと、遂には膵臓のインスリンを完全に「枯渇」させてしまい、インスリンの生涯の投与が必要になります。
通院して、しっかり治療するようにしましょう。

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