軟骨の障害は進行

2019 / 05

関節(特に軟骨)は体を動かす際に大切な役割を果たします。いざ関節に異常をきたすと、止める手段を講じない限り、周りにも影響が広がり徐々に進行していくことが知られています。今回は関節の仕組みと、おもに老化(軟骨の代謝異常)でみられる「変形性関節症」についてふれてみたいと思います。

関節のおもな構成

  • 軟骨:表面にあるツルツルの軟骨が動きを滑らかにします。
  • 軟骨下骨:軟骨の下にある骨で軟骨を支えます。
  • 滑膜:ぬるぬるの関節液を分泌して関節同士を滑らかにします。

周囲の筋肉・腱および靭帯が関節の動きを与えます。

変形性関節症

軟骨がすり減ることで病気が発生します。

  • すり減った軟骨の成分が「滑膜炎」を惹き起こします。
  • 「滑膜炎」が、逆に軟骨に刺激して「軟骨の破壊」や「骨のトゲトゲ」を作り出します。
  • 障害を受けた軟骨を支えようと軟骨下骨が腫れて支えようとしますが、その骨自体も同様に破壊が進み、骨も溶けてスカスカになってしまいます。→「関節の変形へ」
  • さらに軟骨がすり減ると、骨同志が直接擦り合う事態にも

※変形性関節症では「軟骨」と「滑膜」は互いに影響し合い病気を進行させる事が知られています。ただでさえ軟骨の再生能力は非常に遅く、一度変形性関節症になると軟骨の再建は困難だといわれています。そのため治療は早期に見つけ進行を遅らせるかが決め手となります。

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