毛が茶色くなりました!

2005 / 09

目頭を中心にその周囲の毛が茶色く染まってしまう状態を「涙やけ」と呼びます。
診察でも、多くの飼主さんから相談を受けますので、今回はこのテーマにふれてみたいと思います。

どうして「涙やけ」になるの?

涙が余分に溢れでてしまう状態=「流涙症」によって発生します。

「流涙症」の原因は?

涙には「絶えず産生され、絶えず排泄される」という一連の流れがあり、通常、産生と排泄がバランスよく保たれています。
ところが、何らかの原因によって、過剰に涙が産生されたり、逆に排泄が不十分だった場合、産生と排泄にアンバランスが生じ、余分な涙が外に溢れ出てしまいます。

どんな症状がでるんだろう?

美容上の問題から、重度の場合は皮膚炎までと、症状の程度はさまざまです。まず毛の色が本来の色から茶色に変色します。
また、涙で皮膚が絶えず湿ってしまうため、蒸れて皮膚が赤くただれ「皮膚炎」を生じたり、二次的に細菌感染を起こし「悪臭」が発生することもあります。

どうして茶色くなるの?

涙の成分(ポルフィリン等)が紫外線と反応することにより、もともと透明である涙が茶色く変色するためです。

どのように対応したらいいの?

「流涙症」の原因を探り、その治療を行うことが一番の治療です。自宅では、涙の影響を減らすため、目の周囲の毛を短く刈ったり、消毒することが有効です。
美容上の観点から、色素を透明化にする内服薬もありますので、動物病院にご相談ください。

PAGE TOP