関節の慢性疾患とその原因について

2012 / 11

ペットの高齢化に伴い、慢性的な関節の痛みで来院される機会が多くなってきています。今回は、慢性的な関節疾患のおもな原因について触れてみたいと思います。

関節の変性によるもの

犬の老齢化による原因のトップといえます。人間と同様に、長年関節を使い続けると関節表面の軟骨が傷んだり擦(す)り減ったりしてきます。
一方、このダメージを修復しようと体が動き出すものの、過剰に骨・軟骨が作られ過ぎたり、ダメージを受けた部分以外にも骨が作られたりと、異常を起こすことがあります。
その結果、関節が腫れたり変形したりして、かえって状態を悪化させてしまいます。

免疫の異常から

本来自分を守る免疫機能が異常を起こし、自分の関節を攻撃してしまうことがあります。この代表的な病気として「リューマチ」が有名です。

感染によるもの

喧嘩や怪我などで病原体が、関節に侵入して起きるトラブルがあります。

食餌が原因

不適切な食餌が原因となることがあります。過去には「クル病」が問題になりました。気を付けなければいけないのは、猫たちに、「ビタミンA」を多く与え過ぎることです。過剰なビタミンAは、関節などに異常な骨の増殖を引き起こすことが知られています。「レバー」や「卵黄」の食べさせすぎには注意が必要です。
また、成長期の動物に、肉ばかりの食餌を行うと、骨中のカルシウムなどが不足してこれも問題になります。

腫瘍によるもの

「骨肉種」「骨軟骨腫」「滑膜肉種」は骨や関節に関係した代表的な腫瘍です。その他、「乳がん」など余所(よそ)から骨に転移してきた腫瘍もその原因になります。
また、意外にも「胸部」の腫瘍や炎症が、骨や関節を刺激して異常増殖をきたすことが知られています。


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