新型鳥インフルエンザ

2013 / 05

ヒトへの「鳥インフルエンザ」の感染が毎日話題になっています。そこで今回は「鳥インフルエンザ」について触れみたいと思います。

インフルエンザとは

インフルエンザは、微生物の中でもウイルスの仲間に入ります。表面には、スパイクと呼ばれるトゲがあり、そのトゲには、HとNの2種類があります。更にHとNは、多くのタイプにわけることができます。(いま問題になっているのはH7N9)
インフルエンザは、鳥類は鳥類へ、哺乳類は哺乳類へと、ほぼ限定的に感染してきていました。(特に、渡り鳥の腸管には、多くのウイルスを保持しており、ウイルスを世界中に広めるきっかけにもなっています。)
インフルエンザの特徴として、ウイルスを「変異」させることがあげられます。つまり、変異により「別物」のウイルスが出来てしまうのです。
このことは、過去に感染した・ワクチンを受けたなどにより、たとえ動物に免疫が備わっていたとしても、未知のウイルスが侵入することになり、ウイルスが排除されにくいということになります。(→毎年流行する理由です。)

インフルエンザの病原性とは

哺乳類の場合、ウイルスは、鼻・のど・気管・肺などの呼吸系の組織に侵入して、その細胞内で増殖活動をします。その結果、感染された細胞は破壊されるため、ひいては組織そのものがダメージを受けることにつながります。その破壊の強さの程度は、ウイルスにより異なっています。
重篤な場合には、呼吸系組織の大きな破壊からの呼吸困難、細菌感染も重なり肺炎から死亡する事になります。

なぜ「鳥インフルエンザ」がヒトへ?

このウイルス変異が、「鳥類だけ」が「ヒトへの感染も可能にした」という理由です。この場合、全く別物のウイルスであるために、免疫が働ききれずに症状は重篤になってしまいます。

なぜ、中国ばかりで発生するのでしょうか?

あくまでも、可能性としてですが、中国の農村地帯では、鶏と豚を同時飼育する地域があるようです。また、豚のインフルエンザは、ヒトのインフルエンザに類似しています。 そのような環境に、渡り鳥(ウイルスを保持)が飛来してきて、鶏へ感染、豚へ感染、そして、豚に近いヒトへ感染した可能性があります。(…この間にウイルス変異…)
現在、インフルエンザに対する特効薬が存在しますが、あくまでもウイルスの増殖を抑えるのが目的であり、自分の免疫がウイルス叩く唯一の攻撃法です。
そのため、規則正しい生活とバランスのとれた食事で免疫力を高めておくことは言うに及びません。

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