この春の話題から

2014 / 01

新年になって間もない時期ですが、今回は、少し先取りして「この春の話題」としてお話してみたいと思います。

これ1錠で解決、新しい「予防薬」

従来、フィラリア予防薬を飲ませ、さらにノミ・ダニの駆除薬を付けたり飲ませたりしてきました。それが1錠で済むようになります。もちろん、お腹の寄生虫駆除効果もあります。
ただしこの薬は、胃を中心とする消化管に刺激が起きて、「嘔吐」する可能性があります。
また、これらの効き目の分だけ、お薬が高価なため、当院では今シーズンは使用を見合わせる予定です。

新しい犬の「咳の予防ワクチン」

人にもインフルエンザがあるように、ワンちゃんにも、咳を中心とする呼吸器系の感染症「ケンネルコフ」があります。
この「ケンネルコフ」は、従来の混合ワクチンの成分だけでは、防御することは難しいうえ、かなり感染力が強く、容易に空気感染してしまいます。
特に幼弱な子犬の場合には、重症化する傾向がありますので、接種は有効かもしれません。
このワクチンですが、従来の混合ワクチンを補充する種類のウイルスや細菌を用いています。注射による方法ではなく、鼻に注入する方法をとっています。
当院では、まだ副作用等の情報が十分集まっていませんので、もう少し経過をみていきたいと思います。

「注射」によるフィラリア予防

数年前から注射による予防薬は使用されていました。ただ、日本犬やその雑種のワンちゃんたち中心に「副作用」の報告が複数あり当院での使用は行っていませんでした。
それとは別の「新薬」(海外では十数年前より使われてきているもの)が国内でも承認されました。
当院では、この新薬の副作用等の情報を取集して、安全性が確認されたことから、この春から「ワクチン」のひとつとして、新薬をお勧めしようと予定しています。
1回の注射で1シーズン有効なため、ご多忙な方、飲み忘れてしまう、錠剤の苦手なワンちゃん、下痢・嘔吐しやすいワンちゃんにはお勧めできると思います。

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