泌尿器系の結石について~Part.1~

2014 / 03

胆石・肝臓の結石・膀胱結石…動物でも多くの臓器で結石が作られ、増加の傾向があります。
そこで、今月・来月と2回にわたり、泌尿器系(腎臓から尿道)にみられる結石について触れてみたいと思います。

結石が作られる場所

おもに腎臓と膀胱内で結石が作られます。腎臓でシュウ酸カルシウム、膀胱でストルバイトが産生されることが多い傾向にあります。
なかでも腎臓の結石は、本来腎臓の尿産生や排せつに影響を及ぼすことがあり、将来、腎不全等の原因に繋がることがあります。

名前が色々変わります

同じ結石成分でも、結石の存在する場所によって名称が色々変わります。
上から順に、腎臓結石→尿管結石→膀胱結石→尿道結石と呼ばれます。

オスの尿道結石

オスの尿道は、雌と比較して尿道の管が狭いために大変に詰まりやすい部分です。さらに、犬では陰茎骨という骨が尿道の周りを囲むようにあるため、一度詰まると、困難と苦痛を伴う処置を必要とします。

大きさはさまざま

はじめは、尿を遠心分離して集め「顕微鏡」で結晶として確認できるほど小さいものです。
進行すると、尿が濁って見えることもありますし、尿を静かに放置しておくと、「砂状」の結石が底に沈んで目でも確認できることもあります。
さらに進むと、レントゲンや超音波でもわかる大きさの「石」へと成長してゆきます。

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