膵臓には内と外がある?

2014 / 06

膵臓には内と外がある?…これは、膵臓(すい臓)の機能を内と外に分類することができるからです。今回は、膵臓の機能と病気について触れてみたいと思います。

すい臓の位置は?

膵臓は小腸の一つである「十二指腸」の内側にそって、L字状にまがって存在しています。

外の機能とは?

外といっても、腸管の内側部分のことを「外」と表現します。これは、食べ物や飲み物を外部から取り入れたものが、腸管の内部を通過するために体内にあっても「外」と表現しています。
膵臓は、食べ物を栄養として吸収しやすくするための「消化酵素」を合成し、十二指腸に分泌しています。分泌された酵素は、腸管内で食べ物を細かく分解します。

内の機能とは?

膵臓の「内」とは、体内の血糖を上げたり下げたりする物質を作り、「血液内」に分泌する機能を持っています。
物質の代表的なもには、インスリン(血糖値を下げる作用)とグルカゴン(逆に血糖値を上げる作用)があり、体内の血糖値が上がりすぎず下がりすぎずを、これらが調節しています。

もし外の機能が崩れると…

酵素が、すい臓そのものを消化してしまう現象が起きます。これが「膵炎」です。
特に猫の膵炎は、明らかな症状がなかなか現れず困難です。
一方、酵素が作られない、または低下する状態になると、「膵外分泌不全」と呼ばれる重篤な消化吸収不良に陥ります。

内の機能が崩れると…

血糖値のコントロールができなくなるため、一般的には「糖尿病」になります。犬では、インスリン不足による糖尿病が多くみられます。

このように、膵臓は生命を維持するうえで大変重要な役割を持っている、一方で、膵臓の組織は繊細にできており、安易にダメージを受けやすい臓器といえます。

PAGE TOP