水をよく飲む?~Part.3 肝臓の病気~
2016 / 07
今月も引き続き「多飲多尿」のトラブルにふれたいと思います。今回は「肝臓」による多飲・多尿です。
肝臓のおもな役割は?
- 栄養を調整する担当臓器です。糖分・脂肪・タンパク質の全てに関与します。
多ければ栄養を「蓄積」し、不足すると蓄積分を「分解」して、身体全体に程よく栄養状態が維持できるように調整しています。 - 体内で発生した、または外来からの「有害物」を無毒化します。
- 止血に関係する物質やホルモンの元を作ります。
- 脂肪の消化吸収を助ける物質を作ります。
- 赤血球の老廃物を処理・排泄します。
もし肝臓の病気になると?
上記5項目の機能に異常をきたすため
- 栄養失調により「痩せる」「腹水」
- 有害物質増加による「神経の症状」
- 血液が止まらない「凝固異常」や「ホルモン異常」
- 下痢・嘔吐
- 黄疸(目・皮膚・尿が黄色く見えます)
再生可能!?
このように生命の維持には大切な臓器のひとつですが、肝臓はダメージを受けても「再生能力」を備えています。程度こそありますが、肝臓を切除してもまた再生してきます。
ただし、ダメージが強い場合や原因が取り除けない場合には、肝細胞が線維化を起こし「肝硬変」になり全身状態は重篤になります。
注意すべきは?
肝臓は「沈黙の臓器」と言われるくらい、進行しない限り、異常を表しません!
「多飲・多尿」が一番わかりやすい症状です。
その他「だるさ」「食欲低下」「嘔吐・下痢」がみられます。
動物では「農薬等の異物の摂食」や「防虫剤の吸引」は肝臓を傷つけることが多いようです。
気をつけましょう。