耳が傷ついている!? ~耳そうじ~

2016 / 10

今月は日頃のケアのひとつ「耳掃除」について、ふれてみたいと思います。

耳穴の構造は…

動物の耳の穴の構造はL字状に折れ曲がっており、一番奥に鼓膜があります。
体の皮膚と同様に耳にも新陳代謝があり、古い細胞は「垢」として剥がれ落ち、耳道腺から油状の分泌物も分泌され、これらが「耳垢」になります。
耳は「耳垢」は外に排泄しようという動きがあり、耳垢が詰まらない様に働いています。また、「耳毛」は異物が侵入しないよう阻止しています。

常在菌がいる

腸内細菌と同様に耳にも微生物が存在し、増えず減らずの共存状態を保っています。一方で何か異常が発生すると、その微生物のバランスが崩れ、外耳炎等のトラブルに陥る可能性があります。
ケアの一つとして抗生物質を長期間使用すると、「薬剤耐性菌」が現れる恐れがあります。
※「薬剤耐性菌」は通常の抗生物質が効かない細菌のことです。

特に…

アメリカンカール・スコティッシュホールド・コッカースパニエル・柴犬などは、耳の軟骨の特徴や体質から、耳の穴が狭いまたは塞がりやすい為に外耳炎の多い種類です。日頃のケアは大切です。

間違った耳掃除

綿棒など使って一生懸命、耳垢を取っていませんか?
この作業は耳の皮膚を傷つけているかもしれません!
耳が傷つく(外耳炎)→耳の皮膚や軟骨が厚くなる→耳の穴が狭くなる→耳垢の排泄や通気が悪化する→外耳炎…という悪循環に陥る可能性があります。

理想的な耳掃除とは

耳用洗浄剤*による掃除をおすすめします。
回数は個人差によりますが、週1から2週間に1回程度で十分です。
洗浄剤を注入→耳を軽くマッサージ→自ら「ブルブル」振ることで終了です。
※鼓膜に穴があいている場合には耳用洗浄剤は不向きですので、鼓膜の状態は一度病院で確認しておきましょう。お掃除出来たら「ご褒美」も忘れずに…

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