抱くと痛がる?~Part.1~

2017 / 03

元気で食欲もあり、歩き方にも問題はないのに、抱き上げた時や寝返りを打つときに限り、痛みを訴える場合があります。その痛みの原因は背骨からの痛みかもしれません。
今回は2回にわたり背骨の痛みについて、ふれてみたいと思います。

背骨と神経の構造

背骨とは、首から尾まで繋がっている骨のことです。頸椎・胸椎・腰椎・尾椎と分類されます。背骨には中央に太い神経の束(脊髄)が通っています。その脊髄から所々細い神経が枝分かれして全身に分布されています。
神経の機能から「知覚神経」と「運動神経」に大分され、それぞれ逆方向に作用します。
つまり
「知覚神経」は、末端の情報を上に送り脳に伝える。
「運動神経」は、脳が命じて末端の筋肉を動かす。
「痛み」の場合は知覚神経が脳に信号を送って痛いと感じさせます。

椎間板とは

背骨と背骨をはさんでいるクッション材としての役割をつとめています。袋状になっており中央部に芯がある構造となっています。
椎間板の異常から中身が脱出またはいびつに膨らんでしまうと、脊髄を圧迫してしまうこととなり「痛み」「痺れ(しびれ)」が生じます。これが「椎間板ヘルニア」です。

犬たちの椎間板ヘルニアには「軟骨異栄養症」が素因にある?

軟骨異栄養症の素因を持っている犬とは、俗にいう「胴長短足犬」です!
遺伝的に軟骨から骨への成長が不十分に終わるために、足が短く胴が長くみえる犬たちです。
軟骨異栄養症は椎間板にも異常を起こし、弱い力でも袋が破れて中身が飛び出すタイプの椎間板ヘルニアを引き起こします。
特徴として意外と年齢の若い犬たちが急に起こすことが多いです。

・軟骨異栄養症の代表犬種
ダックスフント・ウェルシュコーギー・コッカースパニエル・シーズー・ペキニーズなど

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