去勢と避妊の長所と短所!Part1

2004 / 02

不妊には長所と短所があります。当院では、それぞれをしっかり説明し、ご家族でよく考えてから決めていただくべきことだと思っています。
自然のままが一番の姿なのかもしれませんし、不妊は飼主の一方的なエゴであるという考えかたもあるでしょう。
しかし、将来の病気予防の観点からみると、不妊した方が一般的に、平均寿命が長い(長生きしている)ことも事実です。
いずれを選ぶにせよ、飼主になった以上、あらゆる意味で最期まで責任をもつことがなにより重要であることを覚えておきましょう。
それでは数回に渡り、不妊による変化についてご紹介してまいります。

オスのワンちゃんの場合…

睾丸からのテストステロンホルモンの影響がなくなり「他のオス犬への攻撃性・興奮性の減少・発情中メスへの性的好奇心の消失・社会的順位の低下」がみられます。
また早期の処置ならば、マーキング(電柱などへのかけション)の予防となり、メスのようにしゃがんで小用を足すようになります。
逆にすでにマーキングしている犬を去勢してもその効果は十分得られません。
さらに、老年期に起こる病気(前立腺の病気・一部のヘルニア・一部の腫瘍)の予防効果もあります。
しかしその一方で、運動性の低下や消費カロリーの低下による肥満になりやすい体質とその合併症への危険性があります。
最後になりますが、当然、不幸な子供たちを増やさない…という意味もあります。

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