犬たちの尿道結石~Part.1~

2018 / 01

最も寒い時期を迎え、犬たちにも尿路系の病気が増えてきます。そこで今回は尿道結石にふれてみたいと思います。

寒いと…

身体に必要な水分は、飲み水と食餌および消化する過程で作られる水分などでまかなわれます。
暑い時期は、体温を下げようとハァハァ呼吸をして熱を逃がしたり、水を多く飲んで尿量を増やして熱を逃がします。その結果、尿成分が薄まります。
ところが寒い時期では、余分な水分摂取を必要としないため、その分だけ尿成分が濃くなり結石ができやすい状態になります。

結石のできる場所

  • 腎臓
  • 犬に多く見られ、結石が大きく成長すると腎臓が圧迫され腎機能の低下が生じるため、腎臓からの摘出が必要となる場合があります。細菌等の感染が生じると発熱や嘔吐も見られます。特徴として血尿は起こりますが頻尿はみられません。

  • 尿管
  • 腎臓から尿管に流れ出てきます。うまく膀胱まで流れてくれれば良好なのですが、石の表面がゴツゴツしていたり、石のサイズが大きいと詰まることがあり、最悪、腎臓の細胞が死んでしまう恐れもあります。
    犬たちは苦痛のあまり「動かない・元気がない・痛がる」という形で訴えますが、画像診断を行わない限り発見は困難です。

  • 膀胱
  • 膀胱は袋状であるため結石が集まりやすく、同時に血尿や頻尿がみられるために一番発見されやすい結石です。

  • 尿道
  • 尿道に詰まると、尿が出にくい・頻尿・いきむ仕草を示します。特にオスの犬は陰茎に骨があるため、より狭く石が引っ掛かりやすく、おしっこが出てもポタポタ状態が続くことがあります。

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