犬たちの尿道結石~Part.2~
2018 / 02
今回は犬たちに多い尿道結石について具体的にふれてみたいと思います。
結石は尿中に混じった結晶や手術で摘出した結石を鑑定して種類を同定します。
ストルバイト(リン酸アンモニウムマグネシウム)
犬たちに一般的にみられる結石です。
- 原因
膀胱内の細菌感染・尿がアルカリ性・高たんぱくな食餌 - できやすい犬種
ミニチュアシュナウザー・シーズー・プードル・コッカースパニエル - 治療法
尿路内の細菌の治療と同時に、治療用の食餌管理で石の溶解や結石予防が可能です。
シュウ酸カルシウム
従来のストルバイトに代わり徐々に増加している結石です。
- 原因
高たんぱく食・高ナトリウム食・酸性尿・ホルモンの病気など - できやすい犬種
ミニチュアシュナウザー・シーズー・プードル・ヨークシャテリア・ビジョンフリーゼ - 治療法
食餌での治療や予防が困難です。結石が成長して問題が生じた場合、または排尿困難になった場合には手術による摘出が必要です。余分なミネラルを取り込まないような食生活や水分の補給に気をつけます。
尿酸塩
発生率こそ少ないですが肝臓病の関連や遺伝が関係する結石です。
- 原因
若いオス犬に多く発生します。 - できやすい犬種
ダルメシアン・ミニチュアシュナウザー・シーズー・ヨークシャテリア - 治療法
尿酸が排泄しにくい犬たちに発生します。多くは肝臓の先天性の問題や遺伝が関与しています。尿酸の排泄を促す投薬やプリン体を抑えた食餌での管理が必要です。結石で排尿困難になった場合には、やはり手術によっての摘出も必要になります。