白血球が無くなるウイルス!?
2018 / 08
先日、猫カフェにおいて、感染症で多くの猫たちが亡くなり、来客者がウイルスを家に持ち込んだ可能性があると問題になりました。
今回は、原因となった感染症についてふれてみたいと思います。
原因となった感染症とは?
「パルボウイルス」による感染症で、「猫の汎白血球減少症」(大きく白血球が減る病気)という別名もあります。人や犬たちにもパルボウイルス感染症がありますが、「猫パルボウイルス」はネコ科どうし、「犬パルボウイルス」はイヌ科どうしに感染し、犬・猫互いには感染しません。
ウイルスは強力
猫も犬も同様に、糞便や吐物のウイルスを他の動物に移して感染が急速に広がります。
- 消毒薬にも抵抗:アルコール消毒は無効、塩素系のみ有効
- 強い生存力:外界でも条件さえ合えば年単位でも生存可能
→忘れたころに再発生する可能性
→人が運搬して広げる可能性
症状
パルボウイルスは活発に細胞分裂する細胞を好むため
- 腸管:激しい嘔吐・下痢・下血・食欲不振
- 骨髄・リンパ組織:白血球の再生低下
→激しい脱水と細菌毒素で重篤に陥る
→体力の余力のない動物や免疫の未熟な幼弱な動物たちでは厳しい転機を迎える可能性が大きい
ワクチンはとても有効
最近のワクチンは幼弱な動物にも有効で予防効果が高くなっています。ただしワクチン免疫は長期に続きませんので、大人になったからといって決して安心せず、追加接種してください。