涙は水分だけではありません
2018 / 11
「涙」は血液を原料に作られ、眼の表面を潤し鼻から排泄されています。
実は涙は液体の水分だけではありません、3種類の成分の三層構造(一説では二層)で涙が構成されています。今回は涙の役割と成分についてふれてみたいと思います。
涙のおもな役割
- 角膜へ栄養や酸素を供給する
- ごみなどの異物の除去
- 細菌・ウイルスからの感染防御
- 瞼(まぶた)がスムーズに閉じられるよう潤滑させる
涙の成分
- 脂(あぶら)状の涙
一番外側には「脂状」の涙が覆っています。脂状の涙は瞼(まぶた)の縁にある腺で作られ分泌されます。この脂状の涙は、その下に分布する「液体状の涙」を眼全域に広げやすくし、水分の蒸発を防ぐ役割を担っています。 - 液体状の涙
真ん中が一番なじみのある「液状」の涙の層となっています。液状の涙は、瞼の涙腺(全体の60%)および動物では瞬膜(第三眼瞼)の腺(40%)の両者から産生されます。 - 粘液の涙
三層の一番内側には「粘液」の層があります。粘液状の涙は結膜の細胞から作られ、粘液が角膜(元々水分とは馴染みにくい)と涙の水分を馴染ませる効果を持っています。
1~3のバランスを崩すとべとべとの目やにが増える「乾性角結膜炎」になります。