猫のフィラリア症

2019 / 06

犬に感染する犬糸状虫(フィラリア)は有名ですが、猫たちにも感染します。本来はイヌ科を宿主とする犬糸状虫ですが、猫たちが感染すると犬たちよりも症状が重く、診断・治療も困難な病気です。
今回は猫のフィラリア症について、ふれてみたいと思います。

犬糸状虫(犬フィラリア)

全長20㎝程度の糸状の虫で、犬→蚊→犬という形で感染が広がります。
感染した幼虫は皮膚付近や筋肉などに潜み、脱皮を繰り返し、最終的には心臓付近の血管に移動して、成虫になります。成虫は、新たな幼虫(ミクロフィラリア)を産生します。

猫にも、ただし…

猫の場合も、犬と同じように「フィラリアの幼虫を持った蚊」の吸血によって、猫の体内に幼虫が侵入し、脱皮・成長して、最終的には心臓付近の血管まで移動します。
ただし猫においては、侵入したフィラリアに対して「強い拒絶反応」を示すため、犬たちよりも重い症状を示し、肺や心臓付近の血管の損傷が大きくなります。

猫の症状:食欲不振・嘔吐・元気消失・咳・呼吸困難・突然死も

診断と治療は困難

フィラリア症にみえない症状で、そもそも寄生数が少ないため、犬で行われる検査(抗原検査)も役立ちません。そのため、レントゲン・エコー・抗体検査等を実施して、総合的に診断するしかありません。治療においても、成虫の駆除は危険を伴うため、フィラリアと同居して症状を緩和させる対症療法が中心に行われます。

予防が肝心

このように、猫のフィラリア症は厄介です。

蚊に刺される可能性は犬と同様です。蚊の多い地域やフィラリア症に感染している犬のご近所では、特に予防薬の利用をおすすめします。


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