繰り返す乳腺の腫れ
2020 / 03
妊娠すると母乳を作る準備として乳腺が大きく腫れますが、犬は妊娠の有無に関係なく乳腺が腫れる(偽妊娠)が起こる場合があります。今回は犬の偽妊娠を中心にふれてみたいと思います。
犬の偽妊娠の特徴
発情の回数が少なく(年に2回ほど)、黄体ホルモンが長く分泌される(約2か月)ため、犬は偽妊娠が起きやすいとされています。
- 多くは乳腺が腫れる程度ですむ
- おおよそ2か月間続く
- 病気ではなく正常な反応である
- 巣作り等、子育て行為が起こる場合もある
- おっぱいから透明の液体~白いミルクが出ることもある
- 室内犬に多く起こるため、ストレス等の「精神的」な理由も考えられている
治療を要する偽妊娠とは
- 乳汁の分泌が多く、生活に支障が生じる
- 擦れて傷を作ってしまった
- 乳腺に感染・炎症が起きた
- 子育てして性格が変わった
- おっぱいを舐めて偽妊娠を長引かせている
猫の偽妊娠
猫は「交尾の刺激」で排卵する動物ですので、交尾しない限り偽妊娠は起きません。また、犬のように乳腺も発達しません。猫の乳腺が発達した場合、別の疾患を疑う必要があります。
偽妊娠の対処法として
- おっぱいを刺激しない
- 子育ておもちゃを片付ける
- 投薬治療を行う
最終的な対処法として、偽妊娠以外の時期に不妊手術を行うと、偽妊娠は起こらなくなります。