ウイルス感染の検査法
2020 / 05
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が出され、外出自粛要請が続いています。今回はウイルスの検査法についてふれてみたいと思います。
過去の検査は
目には見えないウイルスを調べるには、ウイルスを培養細胞で増やしてから免疫の検査や電子顕微鏡等で観察していました。しかしこの方法は培養が困難で時間もかかるため、診断の即戦力に欠けていました。
現在は大きく2つ
「PCR検査」と「抗体検査」があります。
- PCR検査
「現在」体内にいるウイルスを見つけ出す方法です。
細胞・体液および血液等の材料から「対象ウイルス独自の遺伝子」を見つけ出します。採取されるウイルスはごく微量であり、発見の成功率を上げるためにウイルス遺伝子を増やしてから検査を行います。新型コロナウイルスも含め、調べたいウイルスごとに検査試薬が用意されています。 - 抗体検査
「過去にウイルスに感染」を受けたかどうかを調べます。
ウイルス感染を受けると一週間ほどで「抗体」が作られウイルスを攻撃しはじめます。まず「IgM抗体」が作られウイルス攻撃しますが、時間とともにIgM抗体は徐々に減少していきます。これに代わり「IgG抗体」が増えて、長期にわたり体内に残って再感染に備えます。抗体検査は対象ウイルスの「IgM」「IgG」があるかどうかを少量の血液で短時間のうちに調べることができます。
新型コロナウイルスは、過去に人類が感染を受けたことのない、全く新規のウイルスです。誰もが感染を受け、他の人にも感染させます。お互い「うつらないよう・うつさないよう」注意しましょう。
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