新型コロナウイルスの話題
2020 / 07
先週から第二波を思わせる感染者の増加が報道されています。今月も新型コロナウイルスの話題を中心にお話しします。
コロナウイルスは変異しやすい?!
ウイルスの持っている遺伝子の違いで、「DNA」と「RNA」に大別され、コロナウイルスは後者のRNA ウイルスに入ります。
RNA ウイルスは構造が単純なため、増殖途中で遺伝子を作り間違えても、元に修復することが困難である(→遺伝子変異しやすい)という特徴があります。
インフルエンザが毎年流行するのはこの「遺伝子変異」が起こるためだといわれています。
また、コロナウイルスが変異する例として、「猫のコロナウイルス」があります。
比較的症状が軽い「猫腸コロナウイルス」が遺伝子変異して「猫伝染性腹膜炎コロナウイルス」に変化し、症状が重篤化します。この変異の原因は十分に解明されていませんが、恐らくストレスが関与しているのではないかといわれています。
動物にも感染する
海外で、新型コロナウイルスが動物たちに感染した例が報告されています。国内においても実験的に、新型コロナウイルスが猫に感染することが報告されました。
新型コロナウイルスは元々人間から人間への感染症ですから、動物たちにうつさないよう注意することが何より肝心です。
功績
次回の紙幣の肖像画になる北里柴三郎博士は、破傷風菌の毒素をやっつける「抗毒素」(いまの抗体)を発見し、さらに「血清療法」(少量の毒素を注射していくと毒素に対する物質が体内で作られ、その物質(血清)が治療や予防に応用できる方法)を発見しました。これらの成果がいまの感染症研究の礎になっています。
各国で新型コロナウイルスワクチンの開発が進められていますが、国内でも遺伝子ワクチンの臨床試験がこの秋から始まるそうです。
安全で有効なワクチンが多くの人の生命を救ってくれることを期待しています。
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