免疫細胞に侵入?!
2020 / 10
この冬、新型コロナウイルスとインフルエンザの同時流行が懸念されています。今月は「コロナウイルスの特徴」を中心にお話しします。
免疫細胞に侵入?!
通常の場合、新型コロナウイルスは、鼻ないし喉の粘液にたどりついても、鞭毛の働きで外へ排除されます。また、たとえ侵入しても免疫細胞の攻撃を受けて、次第に感染が収まります。ところが、免疫力の問題等で排除に失敗した場合は、体内の奥に進行して「マクロファージ」(免疫細胞のひとつ)に侵入します。
マクロファージに侵入するコロナウイルスとして、FIP(猫伝染性腹膜炎)・SARS・MARSなどが知られています。
→免疫細胞に感染すると排除は困難といわれています
干渉現象
何らかのウイルスに感染している状態の場合、他のウイルスは遠慮して感染してこない、つまり同時に2種類以上の感染は起きない現象があるといわれています。
新型コロナウイルスが発生した時期にインフルエンザが流行しなかったのは、干渉によるせいかもしれません。
これからの季節
冬を迎え「乾燥」がウイルス感染の好機となることが心配です。
乾燥は粘膜でのウイルスの浄化を阻害します。また気温の低下が免疫力の下げることに繋がることから、重症化が懸念されます。インフルエンザ等の感染により傷ついた粘膜も、格好の侵入口にもなり得ます。
引き続きマスク・手洗い・消毒・3密を避けた行動を心がけましょう。
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