ウイルスの治療薬

2021 / 01

世界では新型コロナウイルスに対するワクチンの研究・接種が進められていますが、同時に治療薬の研究も行われているようです。今回はウイルスの治療薬についてふれたいと思います。

ウイルスは自己増殖できない

ウイルスが増え続けるには、必ず生きた細胞に侵入し、細胞内の装置を利用して自分の子孫を増やし、子孫を放出させることが必要です。
このような特徴を利用して大きく3つの薬に分類されます。

入らせない

ウイルスが細胞に「吸着」・「侵入」・「脱殻」することを邪魔する目的の治療薬がありますが、抗ウイルス効果は限られています。
※脱殻:ウイルスの外側の不要な部分(皮みたいなもの)を取り除く現象を言います。

増殖させない

侵入したウイルスの子孫が増殖するのを阻止する治療薬です。
猫免疫不全ウイルス感染や猫ヘルペスウイルス感染などで利用される場合もあります。また新型コロナウイルス治療薬の「アビガン」・「レムデシビル」はこの部類に入ります。

放出させない

細胞内で増えたウイルスの子孫を、細胞の外に出させないことを目的とした治療薬です。代表的なのは「タミフル」等の抗インフルエンザ薬がこれに当てはまります。
ちなみに発症から「48時間以内」に服用する必要性がある理由は、子孫の放出のタイムリミットが、発症から48時間となっているからです。

寒くなりウイルスが活発になる一方で免疫力は低下しがちになります。感染しないように、また感染させないように注意しましょう。

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