肢(あし)の話

2005 / 04

人は踵(かかと)までを使って歩行しますが、犬や猫たちは、つま先歩きの状態で歩行しています。これは「狩=速く走る」ために適した歩き方なのです。
また犬と猫では、狩の方法が異なるため、肢にそれぞれの特徴を持っています。

犬の特徴

犬は、追いかけて獲物を捕獲⇒前肢で穴を掘る⇒鼻で獲物を埋める⇒鼻で土を戻す、つまり「貯蔵」という本能に適した肢の機能を持っています。
これは、祖先となる狼や犬が、獲物の捕れる時期に捕って、捕れない時のために蓄えておこうとした本能が、いまの犬たちにもちゃんと根づいているのです。
また、狩の特性として「追いかけて相手を疲れさせる戦法」をとりますので、スタミナが勝負といえます。

猫の特徴

猫の前肢は、獲物を捕らえるのに適した「爪の出し入れを自由にできる能力」を持っています。
また、筋肉の高い瞬発性を活かした「速さが勝負の戦法」をとるのが特徴です。
ただ、猫は「獲物を捕らえる」という興奮から、尾を大きく左右に振ってしまいますので、それを相手に見つかり逃げられてしまうという失態もおかすこともあります。
さらに、人と同様に鎖骨がありますので、肢の裏についた汚れなどを舐めらるのです。

肢裏チェックとネイルケア!

一般的に「犬や猫は汗をかかない」といわれますが、肢の裏にある「エックリン汗腺」から、汗を分泌しています。そ
のため犬や猫の肢の裏は、いつも湿った状態にあり、特に皮膚炎になりやすい部分です。
また肢の裏のパット(肉球)は、硬い小石や砂、さらに夏は熱い地面に直接触れる過酷な部分です。日頃からパット(肉球)の状態チェックをしてあげましょう。
また、爪を伸びっぱなしだと、伸びた爪に伴って奥の血管神経も伸びてくることがあり、切る度に出血させて痛がることになります。こまめに爪を切る習慣が必要です。

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