尿の匂いで判定
2024 / 07
線虫を用いて、がんのリスクを判定する尿検査が、犬や猫たちにも利用できるようになりました。今回はこれについてふれてみたいと思います。
がん患者の尿に集まる線虫
患者さんの呼気でがんを検知する「がん探知犬」が話題になったことがありました。今回用いられる線虫の特徴は、がん患者の尿の匂いに集まり、逆にがん特有の匂いがない場合には遠ざかる傾向があるようです。
ちなみに線虫の嗅覚は犬たちよりも大変に優れているそうです。
「腫瘍マーカー」は動物用には利用されておらず、画像診断に頼らざるを得ない状態が続いています。
反応するがんの種類
【犬の場合】肝臓がん・乳腺がん・リンパ腫・甲状腺がん・多発性骨髄腫・肉腫・骨腫瘍・尿路上皮がん・脳腫瘍
【猫の場合】乳腺がん・リンパ腫・鼻腔腺がん・肺腺がん
※この検査は、あくまでも、がんのリスク判定するためであり、がんがあるかどうかを調べるものではありません。
がんの有無に関係なくがんのリスクが高くなる結果が出る可能性、逆にがんがあっても結果が低く出る可能性を考慮した上で、腫瘍マーカーが利用できない動物たちにとって、ひとつの判断材料として今後は有効な検査になるかもしれません。