ダニ媒介脳炎

2024 / 09

ダニの吸血により発症する「SFTF(重症熱性血小板減少症候群)」のニュースを時々耳にしますが、「ダニ媒介脳炎」も存在します。今回、国立感染症研究所より情報提供がありましたので、「ダニ媒介脳炎」についてふれてみたいと思います。

ダニ媒介脳炎

ダニ媒介脳炎ウイルスがマダニの吸血を介して、人や動物に感染し脳炎などを引き起こします。

感染したら

多くは不顕性感染(感染しても明らかな症状を示さない)が多いようですが、発症すると発熱・頭痛・寒気などの症状がみられます。進行すると痙攣や麻痺等がみられ死亡することもあるようです。

動物では

犬と馬に多く報告されており、人と同様に不顕性感染が多いようです。

国内では

北海道で多く報告されていますが、本州でも感染の可能性が示唆されています。ネズミなどのげっ歯類がダニ媒介脳炎ウイルスを保有しているようで、マダニを媒介して人や動物に感染しているようです。

治療・予防などは

ダニ媒介脳炎に有効な治療薬はありません。そのため過去にふれたSFTF(重症熱性血小板減少症候群)などと同様にマダニの吸血を防ぐことが肝心です。
山や畑・草むらに入る際には、肌を露出しない服装を心がけ、ダニの吸血があるかどうかを確認することも必要です。
まだ国内のダニ媒介脳炎に関する調査・報告・研究のデータが少なく、未知の感染症といえそうです。

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