レプトスピラ発生

2024 / 10

先月、犬のレプトスピラ症の発生が複数報告されました。今回は犬のみならず人にも感染するレプトスピラについてふれてみたいと思います。

レプトスピラとは

スピロヘーターとよばれるラセン状の細菌です。
感染動物の尿から菌が長期間排泄され、水や土壌などに数週から数ケ月間潜んで、皮膚や粘膜などを経由して感染します。一般的にはネズミのおしっこが感染の原因になることが多いようです。

感染したら

発熱・元気消失・食欲不振など特徴のない症状が現れます。一方で重症化すると細菌が腎臓や肝臓を攻撃するため、尿が少ない・出ない・黄疸・全身の出血等がおき、死に至ることもあります。猫の場合、感染こそしますが明らかな症状を示しません。

診断は

急激な腎臓や肝臓のダメージといった特徴的な症状があればレプトスピラを疑います。
細菌感染の場合、一般的には菌の培養を行って原因菌を探しますが、レプトスピラは培養に長時間要するため、PCR検査や抗体価を複数回測定して診断に役立てます。

治療・予防などは

治療として点滴等の他に有効な抗生物質を投与します。
注意すべきは、レプトスピラは人にも経皮感染するため、手袋をするなど接触には十分注意することが必要です。
予防には、レプトスピラの入った犬用混合ワクチンが利用できますので、かかりつけの動物病院に相談しましょう

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