草木も眠る丑三つ時!フィラリア予防 Part.2
2006 / 06
5月~6月はフィラリア予防の開始時期です。そこで、前回に引き続き、フィラリアに関する疑問や話題をお話したいと思います。
感染しているかをどうやって調べるの?
当院では感染を「免疫的に調べる方法」で検査を行っています。
他にも「血液中のミクロフィラリアを顕微鏡で見つけ出す方法」がありますが、この方法では、たとえ感染が陽性であっても検出できない場合があるのです。
とくに「昼間の血液」では!
その理由は定かではありませんが、夜中(丑三つ時ごろ)に多く出現する性質があるためと考えられます。
厳密に言えば、血液中のミクロフィラリアを見つけ出すには、夜中の血液を調べる必要があるのです。
どのような症状が起こるの?
感染初期や少数の寄生ではあまり症状はみられません。病状が進行すると発咳や呼吸困難、運動を嫌うといった症状がみられます。
また失神、腹水や血尿が起こった場合は、かなりの重症といえます。
では、どのように退治するの?
症状の重症度によってかわりますが、基本的には成虫の駆除を行います。
ただ状態によっては、駆除するとかえって有害になることもありますので、慎重に調べてから行います。
予防に勝るものはなし
フィラリア駆除薬などが進歩により、治療による安全性(生存率)は高まりました。
しかしフィラリアの寄生は、間違いなく、ワンちゃんたちや飼主さんにリスクと苦痛をともないます。予防に勝るものはないことを、是非覚えておいていただけたら、と思います。