お漏らし~行動上の問題から~
犬たちは、「家」イコール「巣」であると捉えています。
そのため、家を排泄物で汚したくないという本能(きれい好きの性格)がはたらき、決まられた家のトイレ以外には、屋外(散歩)での排泄を好みます。
ところが、家のなかでお漏らしをしてしまうケースがあります。
そこで今回は、病気(膀胱炎など)以外の「犬の行動」という側面から、おもな「お漏らし」の原因をさぐってみましょう。
マーキングによるもの
マーキングという尿の「においつけ行為」は、去勢をしていないオス犬たち中心に起こる行動です。
マーキングの特徴として「少量の尿」を「立てている物体」に数箇所かけてまわります。
マーキングの対策
最も有効なのは「去勢」です。一度マーキング行為を始めてしまうと、やめさせる事が困難になる場合もありますが、去勢によりかなりの改善がみられます
。その他の方法として、マーキングする箇所に彼らの所有物(食餌・飲み水・敷物・玩具等)を置いておくのも有効です。
もちろん、現行犯であればその場で叱りつけるのも効果があります。また、残っていた尿のにおいがマーキングをそそりますので、しっかり掃除をしておきましょう。
服従からくるお漏らし
通常、何か怖い思いをしたり、びっくりした時にみられる排尿です。
これは、排尿機能の未発達な子犬によくみられますので、体が成長していくにしたがって次第に消失するのが普通だといわれています。この場合、体罰は逆効果です。
興奮からくるお漏らし
飼い主さんを大喜びで出迎えたり、遊びで興奮しすぎた場合にみられるお漏らしです。この場合、飼い主さんが余計ひどくしている可能性もあります。
飼い主さんが一緒になって興奮したり、大げさに振舞う言動は、犬にとっても喜びである反面、興奮性を余計に助長させるおそれがあるのです。
もし、彼らが興奮するようなことがあれば、「相手にしない」「目をそらす」「声をかけない」など、飼い主は冷静に対応することが大切です。
また、「お座り!」「伏せ!」などの命令を与えて、そちらに気をそらす方法も有効です。