様子など見ないでください!
2008 / 05
今回は犬に突然起こる「椎間(ついかん)板ヘルニア」の問題です。
背骨のしくみ・椎間板って?
犬たちにも首から尾まで多くの「背骨(せぼね)」が繋がっています。
- 背骨は、体形を保つ骨組みの役目を果たす以外に、背骨の中に「脊髄(せきずい)」とよばれる太く長い神経の束を取り囲んで守っています。
- 脊髄は、脳と全身を結ぶ神経の大動脈といえるものです。
- 「椎間板」は、その背骨同士が直接こすれあわないよう、あいだのクッション材としての役割を果たしています。
ある日突然
何らかのきっかけで、椎間板の中身(髄核)などが外に飛び出し、これが脊髄などを圧迫することが椎間板ヘルニアというものです。その主な症状は、
- 肢(あし)にうまく力が入らなり、うまく歩けません!
- 背中を痛がります!
- 排便とくに排尿が自分の意思で出来なくなります!
傾向が
ダックスフンドをはじめ、ペキニーズ、シーズー、コッカースパニエルおよびビーグルといった「犬種」に多く起こる傾向があります。
その理由として、遺伝的に軟骨の成長に異常がおきやすい犬種といわれているからです。
もちろん、老齢犬、太り気味な体格、ジャンプなどの激しい運動が好きな犬たちは、この犬種とは限りません!
48時間以内!
- 決定的なダメージを受けたら神経は二度と復活しません!
- 再び復活できるタイムリミットはせいぜい48時間以内です!
- 似たような症状でも、脊髄軟化症や腫瘍などたいへん重篤な病気も考えられます。様子見などせずになるべく早く受診することをお勧めします!