犬のブルセラ症

2008 / 11

今回は、最近、新聞・テレビで報じられている「犬のブルセラ症」についてお話ししましょう。

ブルセラ症の原因、感染の方法は?

「犬ブルセラ菌」とよばれる細菌による感染症です。感染している犬の分泌物(おもに膣・精液・流産した胎児など)や尿から、口・鼻・目・生殖器を介して、他の犬たちに感染します。

感染したら?

オスの場合は、生殖器が腫れるなどの症状がみられます。
メスの場合は通常、症状などがわかりにくく、出産する時期になってはじめて、不妊症・流産等が起きて、ブルセラ症と診断されます。

感染を調べる方法は?

一般的には血液検査による抗体のチェックを行います。ただ、感染直後や、治療後に検査を行う場合など、陽性・陰性反応での判定だけでは正確でない場合があります。
そのため、血液から直接犬ブルセラ菌を検出する方法など、厳密な検査をお勧めする場合もあります。

治療法は?

抗生物質等を数種類併用して服用する必要があります。
服用期間は「いつまで」という既定はなく、何度か検査をして、ブルセラ菌が見つからなくなるまで、長期間の投与が必要です。

自分の犬への影響は?ヒトへの感染は?

集団生活する犬たちに感染する可能性は高い傾向がみられる一方で、地域全体に大流行することは少ないようです。
ただ、今の社会では犬たちの流通(移動)は急速に行われていますので、ある地域で突然発生する可能性はいつも秘めています。
また、ヒトへの感染はゼロではありません。犬の取り扱う業者などの方は特に注意が必要です。

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