流涙症は「涙不足」から??~Part.2~

2013 / 11

今回は、前回に引き続き、犬の流涙症(涙目)の原因は「涙不足」から??という題名でお話ししたいと思います。

流涙症の原因とは?

「ゴミ」や「逆さまつ毛」・「目の痛み」などによって、涙が多く分泌されることがあります。それ以外に、排せつ経路である「鼻涙管」の狭窄や閉塞が、従来では大きな原因とされてきました。(シェルティーやコリーでは鼻涙管が閉塞しやすい)
しかし最近になり、涙腺のひとつ「マイボーム腺」(脂の涙を分泌)のトラブルが流涙症の大きな原因であることがわかってきました。
犬の流涙症の70%・目ヤニの30%は、マイボーム腺が関連している可能性があります。

流涙症の原因 は「涙不足」から

原因は、「脂が腺の出口で詰まってしまうこと」(マイボーム腺梗塞)です。
マイボーム腺梗塞による「涙分泌不足」は、先に述べた「3層の涙膜」のもっとも外側の油の不足から、液体の涙の蒸発を促進させます。
そのため、目の乾燥が痛みに代わり、さらには液体の涙の産生増加を惹き起こし、結果、流涙症になるという仕組みです。

マイボーム腺梗塞になったら

詰まる原因は、マイボーム腺への細菌の感染です。加齢等で脂が分泌されにくいこともありますが、分泌される脂の成分が大きく左右します。サラサラ状ではなく白く固まりやすい油の「からだの体質」であることも考えられます。
梗塞が軽度であれば、目を温めて上手に瞼マッサージを行えば、詰りが取れますが、衛生状態が悪かったりすると、「ものもらい」になったりしますので目の扱いには注意が必要です。
できれば動物病院で梗塞状態を確認した上で、痛くないように麻酔をかけてもらい、処置をしてもらいましょう。
たとえ詰りがとれても、体質である以上、再び梗塞する可能性があることは、飼い主さんの理解が必要です。

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