血液検査よりも早く~尿検査~

2010 / 11

猫に多い「腎不全」。
多くは血液検査で診断されますが、すでに腎不全がだいぶ進行している状態をも意味しています。
それでは、腎不全は進行してからでないと、発見できないのでしょうか…?
実は「尿検査」には血液検査よりも早く異常があらわれてくるのです。

尿の濃度(尿比重)を知る

健康な猫の尿は、なるべく体外へ「水分」を逃がさないように、腎臓で濃くする能力を有しています。
ところが腎臓の能力が低下すると、この濃縮力が落ちてくるため薄まった尿が排泄されます。

尿中たんぱく(アルブミン)の検出

健康な腎臓の場合、尿中にアルブミンは出てきませんが、腎臓に何か問題が生じると、アルブミンが漏れ出てくるため、尿中アルブミンの検出は腎臓の異常の診断に役立ちます。

注意点

  1. その検査は「動物用」ですか?
    尿比重検査では、従来「人用」の測定器具が用いられてきました。そのため、測定値が濃い方向に表示されていたために、隠れ腎不全などを見逃す可能性がありました。
    動物病院で検査を実施してもらう際は、測定器具が「人用」なのか「動物用」なのか、確認しておくことも必要です。
  2. 食餌の内容を伝えましょう
    尿比重や尿中アルブミンの異常は、腎不全以外の病気や食べている食餌、もしくは内服薬の種類などに影響されている場合があります。
    検査前にくわしく内容を伝えておきましょう。
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