流涙症は「涙不足」から??~Part.1~

2013 / 10

過去に「乾燥性角膜炎」のお話をしました。これとは逆に、目から涙が溢(あふれ)出て、いつも泣いている「涙焼け」(流涙症)したワンちゃんについてのお話しましょう。
犬の流涙症(涙目)の原因は「涙不足」から??という題名で、2回にわたりお話ししたいと思います。

涙には3種類ある

涙は、「液体の涙」だけではありません。液体以外に「油の涙」と「粘液の涙」が、瞼(まぶた)や瞬膜(第三眼瞼)の涙腺や粘液細胞から分泌されています。
ぞれぞれの涙は、外側から油・液体・粘液の順に3層(涙膜)構造を形成しており、油は液体の蒸発を防ぎ、粘液も液体の保持に重要な役割を果たしています。このバランスが少しでも崩れると、目の異常に結びつきます。

涙の役割とは

涙は、目を乾燥から守り透明性を維持すること以外に、「入ってきた異物を外に洗い流す」「角膜にブドウ糖やタンパク質などの栄養を与える」「免疫物質で感染症から防御する」などの役目を担っています。

涙の排せつは?

涙は、目の表面を移動したあと、「鼻涙管」をよばれる管を通過して鼻に抜け、最後は「鼻水」として排せつされます。
このことは、涙が出るほど、悲しいことや嬉しいことが起こると、鼻水が出ることで理解できると思います。
また意外にも「歯の疾患」から、この鼻涙管が影響を受け、涙の異常を起こすこともあります。

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