耳のことを知ろう~Part.3~
2022 / 02
今回は「外耳の微生物」ついてふれてみたいと思います。
「耳のことを知ろう~Part.1~」「耳のことを知ろう~Part.2~」もあわせてご覧ください。
外耳の微生物
犬や猫たちの耳の穴には、通常でも微生物が生存しています。
細菌:ブドウ球菌の仲間・緑膿菌の仲間・大腸菌の仲間など
真菌:マラセチアの仲間・青かびの仲間など
健康な耳の中にもこのような「病原体」が存在していますが、動物とは共存状態にあり悪さを引き起こしません。
「外耳炎」を起こすと
外耳炎を起こすと、耳の穴の環境が変化して微生物との共存状態が保てなくなります。一部の細菌や真菌が増殖して毒素等を産生し、外耳炎を悪化させます。
感染症対策と注意事項
外耳炎の治療には抗菌剤や抗真菌薬入りの点耳薬や内服薬が利用されています。また耳の洗浄も行われます。
注意すべきことは指示に従い適切に使用することです。調子がいいから投与回数を減らしてみる、何となく長期間使い続けるなど、不適切な使用は「耐性菌」が発生して、動物のみならず飼主さんにも影響を及ぼす恐れがあります。
※外耳炎による感染症には別の原因が隠れていることが多く、本当の原因を見つけ出す必要があります。